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マンションは築年数が古くなるほど市場価値が下がり、売却も難しくなっていきます。

しかし築古マンションでも工夫次第で売却は可能です。

実際に築 70 年のマンションが取引された例も数多くあります。

この記事では、築 70 年のマンションが簡単に売れない理由や、実際に売却できた事例、そして売却のコツについて詳しく解説します。

築 70 年前後の築古マンションの売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.築古マンション市場の現状

築古マンションとは、建設から30年以上経過したマンションを指します。

今回取り上げる築 70 年のマンションも築古マンションです。

たとえば木造アパートは築30年以上で建て替えが検討されます。

しかし鉄筋コンクリートのマンションは、築40年以上でも多くはそのまま使用されます。

そのため中古市場には築40年以上のマンションが低価格で出回ることになるのです。

1-1.マンションも「高齢化」が進んでいる

2017年の国土交通省のデータによると、1970年代以前に建てられたマンションは14.6万戸でした。

その後20年間で80.5万戸に急増しました。

1991年から2000年に建てられたマンションのストックは152.4万戸、2001年から2013年には187万戸に達しているのです。

このデータからわかることは、1990年以前に建てられたマンションがまだ多く残っている事実です。

今後築古マンションの割合はさらに増えていくでしょう。

1-2.限界マンションが増えている

築年数が40年以上経過したマンションは、老朽化が進み、修繕費用も高額になることが多々あります。

修繕費用は所有者が毎月積み立てる「修繕積立金」からまかなわれます。

しかし十分な積立金のないマンションも多いのが実態です。

2.築 70 年マンションが簡単に売れない理由

築 70 年の築古マンションは、築浅のマンションと比べて簡単には売却できません。

ここでは築 70 年のマンションが容易に売れない理由について詳しく説明します。

2-1.旧耐震基準で建設されている

築 70 年のマンションは、1981年以前の旧耐震基準で建てられているため、巨大地震に対する耐性が低くなっています。

新耐震基準では、「震度6〜7の地震でも倒壊しない」ことが必須条件です。

しかし旧基準では「震度5強の地震で損傷しない」が基準でした。

そのため近い将来大地震の発生が予測されている日本では、新耐震基準のマンションが選ばれやすく、築 70 年のマンションは売れにくいのです。

2-2.管理組合が機能不全におちいっている

築年数が古いマンションでは、管理組合が存在しないか、あっても機能していないことが多いのです。

管理組合はマンションの維持管理を行う団体で、点検や修繕の規模やタイミングを決定します。

しかし築 70 年のマンションでは、管理組合の設置が義務化される前に建てられているため、管理組合がない場合もあるのです。

また組合を構成する住民の高齢化により、適切に管理できていないこともあります。こうしたことから、築古マンションは敬遠されがちになるのです。

2-3.修繕積立金が高い

築 70 年のマンションは経年劣化が進んでいるため、修繕積立金も高額になる傾向があります。

修繕積立金はマンションの修繕や点検に必要な費用を積み立てるもので、毎月発生する固定費です。

買主は固定費をできるだけ安く抑えたいと考えるため、修繕積立金が高い築 70 年のマンションは売れにくいのです。

2-4.建て替え間近と思われ敬遠される

築 70 年を超えたマンションは、買主から建て替えが近いと見なされやすいのです。

建て替えには費用がかかり、買主はその一部を負担しなければなりません。

また建て替え工事中の仮住まいの費用や手間もかかるため、買主は建て替えが近いマンションの購入を避ける傾向にあります。

こうしたこともあり、築 70 年のマンションは売れにくいのが実情です。

2-5.売却事例はあるのか

国土交通省の「不動産取引価格情報検索」や不動産流通機構の「REINS Market Information」を利用すると、築 70 年以上のマンションの取引事例を確認できます。

下表のデータを見れば、築 70 年以上のマンションでも値段が付き、売買取引も成立していることもわかるでしょう。

所在地取引価格建築年取引年
稲城市東長沼2,400万円(戦前)2020年
立川市砂川町1,800万円(戦前)2021年
小金井市本町5,800万円(戦前)2021年
台東区池之端7,600万円1950年2021年
杉並区荻窪6,200万円1954年2021年
台東区池之端8,600万円1950年2022年

3.築 70 年マンションを売却するコツ

ここまで見てきたように、築 70 年のマンションを売却するのはなかなか困難です。

しかしある方法を実践することで、ほぼ確実に売却できるのです。

ここでは築古マンション売却の成功率を高めるコツについて解説します。

3-1.築古物件に強い不動産業者を選ぶ

築古マンションを売却する場合、まずは不動産業者に物件の査定を依頼します。

とくに築 70 年のマンションを売却するには、築古物件の取り扱いに慣れた不動産業者を選ぶことが重要です。

業者によって得意な物件の種類が異なります。

過去の販売実績を確認し、築古物件の実績がある業者を選びましょう。

3-2.価格は築年数に応じて決める

築 70 年にもなる築古マンションは、築年数に見合った価格で売り出すことが何より大切です。

周辺の築浅物件と同じ価格帯では売れるはずがありません。

複数の不動産業者に査定を依頼し、適正な価格も把握し、慎重に販売価格を決めましょう。

3-3.個人ではなく買取業者に売却する

築70年のマンションは、築古物件専門の不動産買取業者に直接売却しましょう。

個人でマンションを探している買主は、そのまま住める物件を探しているため、築古物件を避ける傾向があります。

しかし買取業者はリフォームや運用を目的としているので、築古物件でも問題なく買い取ってくれるのです。

4.まとめ

この記事では築 70 年のマンションが簡単に売れない理由や実際の売却事例、そして売却するためのコツについて詳しく解説しました。

老朽化が進んだ築古マンションであっても、適切な方法を実践することで売却は可能です。

不要になった築古マンションを売却し、新たなステップや目標に進んでください。

東京都港区にあります「株式会社未来クリエイト」は、さまざまなご事情を抱えた不動産の売買を専門にサポートしています。築年数が古くて売却困難と感じている方も、ぜひあきらめずに弊社までお問合せください。